2013年8月25日日曜日

遅くなりました!羽田です

東京は今日、朝から雨です。
今日の、今の、この瞬間だけを切り取ると
晩夏、、、みたいな、少し寂しい感じもします。

私自身、雨を題材にした曲もあったり、
また一気に飛躍しちゃいますが先人達の詠む歌にも、作者によってはどこかロマンティックな響きがあったり。

ですが今も昔も、この雨が、地域やタイミングによって
魔物と化す瞬間があります。

海をテーマにした曲もいくつかあります。
そのテーマの内側には、やはりどこかロマンティックなイメージがありました。

穏やかな波間にキラキラ光る夕暮れの、、、的な、そんなイメージだったり。

でも、東日本大震災を思い出す度に、
まだ「海」をテーマにした曲を演奏する気になれない自分がいます。

自然は時に魔物と化し人間を襲う。

ということを心の奥に刻んで

そして、そんな自分のちっぽけな憂いを、
今日もまた、言葉の代わりに音符に翻訳して綴っています。



さてーーーーーーーー!
シリーズ10 WH-TRC(世界遺産トーチランコンサート)の第4回目が
8月9日に開催されました!

お久しぶりのシタール奏者:サワンさん!
素晴らしいです!!

サワンさんはネパール出身ですが
サワンさんが「ミサさんの曲は本当にネパールの山々や
雄大な大地を思い起こさせますね」と言ってくださると
現地のホンモノの方の感想だけに、有り難くも気が引き締まる思いがします。

奏者の皆様の名演が、WH-TRCの醍醐味です。

ユーラシア大陸に寄せる思いや、
形有るものはいつか滅び行くはかなさ、それゆえの畏敬の念や
慈しみといった自分なりの思いを曲に込めて創っているつもりなのですが、

この思いに対して、いつもいつも
鮮やかに、そして心を込めた演奏で彩ってくださいます。

合唱の皆様もソロを歌ってくださる皆様も
感動的な歌声です。

これまでの、ほぼ15年余りの、
大なり小なりのこのコンサートにご出演くださった
各国の出演者の皆様も合唱も

本当に同じ心を持って
私の曲を私と一緒に演奏くださいました。

その道半ばで、ユネスコ・パリ本部より
ユネスコ平和芸術家に任命戴きました。

ですから、これまでやってきたことを
真摯に、自分らしく実行していくことで
任命いただいたことに報いることが出来ると思ってきました。

続けることの大変さよりも
その瞬間瞬間で出会う、また継続してご一緒くださる各国の奏者や合唱、ソロの皆様の
素晴らしい響きを共有するとき

そして、様々な国や地域で、そして大なり小なりのその場所で
演奏を聴いてくださるお客様の拍手や、スタンディングオベーション、
いろんな人種の皆様の笑顔や涙に出会うたび

ああ、また頑張ろう、続けて行こうと思えます。

前のユネスコ世界遺産センター長であり
今のユネスコ本部文化事務局長補のフランチェスコ・バンダリンさんの
英語(日本語訳付き)のコメントがあります。

これはユネスコ世界遺産条約40周年記念に寄せてくださった私へのコメントです。

昨日の夜、youtubeで、羽田シリーズ10の告知映像がアップされましたので
この機に、バンダリンさんのコメントをご紹介します。
(制作くださったB-YAN、心の底から感謝!)

皆様、youtubeの告知映像も是非ご覧戴けたら幸せでございます。
http://www.youtube.com/user/MissaJohnouchi

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ユネスコ パリ本部 文化事務局長補(元世界遺産センター長)
フランチェスコ・バンダリン氏が「ユネスコ世界遺産条約採択40周年記念」に寄せたメッセージ



The celebration of the 40th Anniversary of the World Heritage Convention is an event of global importance.
It is a moment to celebrate the importance of cultural and natural heritage in the life of individuals and societies.

It is also a moment to reflect on the ways in which we can best preserve our heritage,

transmit it to the future generations, and put it at the centre of the human, social and economic development processes .

This is the reason why the World Heritage Committee has decided to dedicate the anniversary year to the theme "World Heritage and sustainable Development.
the role of local communities.

This message is the same that comes out of the work that Missa Johnuchi has been developing in the past 10 years.


Music is an universal language, a tool to express emotions, to convey impressions and messages, to talk to the peoples of the world.
Her creative skills have generated an impressive and ever growing collection of musical pieces inspired by World Heritage.

These creations allow people to better understand the values of heritage, its beauty and its complex relationship with culture and history.
Thank you, Missa, for your dedication, as UNESCO Artist for Peace, to the cause of World Heritage!
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Francesco Bandarin
UNESCO ADG Culture



  
日本語訳:
世界遺産条約採択40周年を祝うこのイベントは、世界的にもとても重要な意味をもっています。
この機会は、人々と社会にとっての文化と自然の遺産の重要性を訴えるものです。
また、世界遺産を保存し、それを将来の世代に伝え、人類、社会、経済発展のプロセスの中心にすえる時でもあります。
このことから私たち世界遺産協議会は、40周年という記念すべきこの年に「世界遺産と持続可能な発展」というテーマを設定し、活動することにしました。

まさに、このテーマは10年間にわたって城之内ミサさんが努め、求めてきたものです。

音楽は万国の共通語であり、また感情を表現することができ、世界中の人々に印象やメッセージを伝え、また語りかけることが可能なツールなのです。

彼女の創造的な音楽才能は、多くの感銘を与えるもので、また彼女は世界遺産によってモチーフを与えられた音楽的イメージをますます膨らませてきました。

彼女の独創性は、世界遺産の価値を多くの人々によりよく理解して頂き、その美、また世界遺産と文化と歴史との関わりを鮮やかに伝えるものだと確信しています。
ユネスコ平和芸術家であるミサさん、あなたが世界遺産の精神に大きく貢献していることに心から感謝を申し上げます!


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長らく世界遺産認定を支えてこられたバンダリンさんからの尊いお言葉に、
私が出来ることを自分らしく実行してまいります。
 フランチェスコ、ありがとうございます!

ではっ!お待たせいたしました。
シリーズ10の写真です。

チョッと私がイケてません。
(お、毎度のこと?爆!)















2013年8月15日木曜日

作曲の合間に

東京も猛暑続きです。
皆様、本当にご自愛くださいね。

8月9日に行われた東京国際空港(羽田)での世界遺産トーチランコンサート・
シリーズ10には、たくさんのお客様が演奏を聴いてくださいました。

本当にありがとうございました!

写真がまだ手元に来ていませんので、
この模様はまた追ってこのブログにアップいたしますね。

ご出発前に足を止めてくださった皆様、そしてコンサートのためにわざわざ羽田まで
ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました!

今回は、羽田がドバイへ就航したこともあり、
日本〜中東的なコンサート内容でプログラミングしました。

8月の夜にふさわしい「シルクロードNight」のステージだったとおもいます。

ステージの正面には飛行機が見えて、
私はふと、中東の空気を思い出していました。

それは、一昨年のバーレーンでのこと。

あの時期は、バーレーンの首都:マナーマで私の大きなコンサートがあり、
また、ユネスコ・パリ本部での、第35回世界遺産委員会(岩手県・平泉や
小笠原諸島が世界遺産になったときの委員会)のクロージングでも、世界遺産トーチランコンサート実施のご依頼があり、バーレーン文化省オーケストラの皆様が
私の曲を演奏くださる、ということで、そのリハーサルのためもあり、
何度か足を運んだのでした。

そのとき、バーレーン文化大臣さまのご招待で
バーレーンの世界遺産『バーレーン要塞:ディルムンの古代の港と首都』を
ご案内くださり、大変貴重な体験をさせていただきました。

景観の素晴らしさもさることながら、当時の文明の交易の場に、今、この世の、
このタイミングで自分がこの場所にいられることに、
なにか、とてつもないご縁を噛み締めながら、
バーレーン政府のご好意に感謝しながら、一歩一歩歩いたことを思い出します。

ただ、、、この地が海に面していることもあり、また、
時期的にも灼熱の太陽が照りつける中でもあり

ともかく、ひたすら、、暑かったのでございます。。。。!

確か、、、気温は45度ぐらいあったのではかったかと。
(バーレーン政府の方が『平年より今日はかなり暑いですよ』とおっしゃっていて、、)


でも、海に面しているとはいえ、湿度がそんなに感じられず、
カラっとした暑さなのでした。

ビル郡の中の、アスファルトの照り返しを受けながら歩く、
午後2時の東京のほうがキツいかなぁ。

ともあれ、バーレーンのホテルやコンサートホールは、
この暑さ故にキンキンに冷房がきいていて、寒いぐらい。

なので、ホテルの中では厚手のセーター、リハーサル中では
革ジャン着用でした。笑。いや、もう本当に寒いんです。

ホテル全体がキンキンなので、廊下から寒さが部屋に入って来る感じで、
部屋では「暖房」にしていたほどなんです。

寒くて寝ていられないのでございます。。。

トランジットのアブダビの空港も寒かった。
毛布がほしいほど。

何度かバーレーンに行ったのですが、
ドバイでのトランジットのときもありました。

アフガニスタンに行ったときも
ドバイでトランジット。

このとてつもなく巨大な空港は、
アブダビほど寒くはなかったですが
それでも、やはり、ずっといると寒い。

アフガニスタンでのトランジットは12時間ほどでしたが
やはり寒かったです。
毛布、ほしいなぁ。

唐突ですが、わたしはバーレーンが大好きです。

マイ大臣から戴いたパールのピアスは私の宝物。
このご縁を大切にしていきます。

さて、前置きが大変長くなりましたが
作曲の合間に、いつもコンサートやレコーディングでご一緒くださる皆様と
昨日は突然の飲み会に!

私も予定より早く曲が仕上がって、
そのタイミングでメンバーの皆様からもメールがあって

「じゃ、今日、集まれる人だけで飲みましょうか!」と。

今日の今日で、またお盆の時期でもあり、またレコーディングが入っていて参加出来なかったメンバーもおられました。

皆さん、突然でごめんなさい!

「次回是非是非!」「もう一度8月中にやってください」などなど
本当に嬉しいお返事が。

チェロの阿部さんのおかげもあり、
たくさんの奏者の方が参加くださいます。

作曲者にとって奏者は宝物。

こうやって一緒に飲んだりお食事したりする仲間がいて
私は本当に幸せです。

ありがとうございます!