2015年3月16日月曜日

第三回国連防災世界会議/世界遺産トーチランコンサート羽田シリーズ10最終回

仙台にいます。

タイトルにあるように、仙台で行なわれている
国連防災会議のシンポジウムに出席いたしました。

天皇皇后両陛下もご臨席になられ、
日本政府関係者や各国の政府首脳も多数、お越しになっておりました。

震災の教訓を共有する、という目的のもとでの会議ということで、
数日に渡り国連加盟国(加盟国のほんどの国の方がお越しになっておられました)
の関係者の方々、ユネスコ関係者、災害専門家なども集まり、
有意義な会議が繰り広げられています。

第8代ユネスコ事務局長松浦晃一朗氏の基調講演もありました。

2004年スマトラ沖大震災を契機にユネスコが中心となって
警報態勢を構築したこともあり、人命を守ることの次に、災害を前にして
地域社会の在り方や地域文化をも、どう守っていくかということ等、
多岐に渡っての議論となっておりました。


私は2005年、スマトラ沖大震災のチャリティコンサートを
ニューヨーク・カーネギーホールで実施したのですが、
その際、9.11のテロのご遺族が多数、聴きにきてくださいました。

災害には、
自然災害と、人災(つまり、戦争や内紛、テロや意図的破壊)があるのだと
松浦さんもおっしゃっておられました。
自然災害と同時に、各国では、人災によっての被害について憂えておられるという
お話でもありました。

人間の想像力は、自然災害の前に無力なのでしょうか。。。。
大津波が来る想定を確実に備えておけば
防げたのでしょうか。。。。。

防災はどこまで可能なのか。

そして、戦争、テロといった人災も、人間の愚かさ、無力さを
痛感させられる事象でもあります。
こういったことへの「防災」は、どうしていけばいいのか。

本当に考えさせられることばかりでした。

ニューヨーク・カーネギーホールでのコンサートは、
自然災害と人災の両方の観点で、その災害からの
「心の復興」をテーマに実施したもので、
私としては、とりわけ、心に残るものでした。

今も、あの日、お越しくださった方々の涙を
忘れる事が出来ません。

遺影をかかげてコンサートを聴きに来てくださった方々もおられました。

本当に、いつまでも、心に深く残っています。

防災会議のシンポジウムに参加することが出来て、
大変勉強になりました。


関係者の皆様、ありがとうございました。

さて、その少し前、
羽田で実施されてきた本年度のユネスコ・パリ本部パートナーシップ事業:
世界遺産トーチランコンサートの10回目が行なわれました。

今回は、東日本大震災を追悼する意のコンサートでもあり、
そういった楽曲で構成するコンサートでもございました。

「SAKURA JAPAN〜祈り」というサブタイトルのもと、
大田区立羽田小学校2年生の皆様が合唱団としてゲスト出演くださいました。

出演者も、本当に心から感動され
「澄み渡る子供達の、無垢な子供達の歌声に無条件に涙が出ますね」と
日本を誇る奏者の皆様も口々におっしゃっていました。

またスタッフも、
非常に感動しましたと、しみじみ感想をおっしゃってくださいました。
本当に心から関係者の皆様に感謝を申し上げます!

そして羽田小学校の校長先生初め、
教職員の皆様、ご父兄の皆様、歌ってくださった2年生の皆様に
ユネスコからも感謝のお言葉が届いています。

このサブタイトルにふさわしい、歌声でした。

松浦さんとのトークでは、
岩手県平泉が、震災の年に世界遺産になり、
この決定のときのクロージングコンサートを私がつとめさせていただいたり、
また、岩手県平泉の毛越寺に御奉納演奏をさせていただいたこともあり、
当時のお話等もされていました。

そして、大船渡FM災害ラジオを立ち上げた
佐藤健さんもゲストでお迎えし、
報道では伝わってこない、いまの大船渡の状態をお聞かせくださいました。

このラジオで、当時、私の曲(「Peace of mind」)が流れていたのですが、
コミュニティラジオとなった今も、流れているとのこと。

いまも繋がっているのですね。。。。。

このシリーズ10の本年度最後としての、
奏者の皆様の心からの演奏と合唱。

そして、今回のソロは佐々木先生の美しい歌声とともに
追悼の意を表するコンサートが終了致しました。

被災された方々に安寧の日が訪れます事を
心からお祈りしています。

ご出演くださった皆様、
支えてくださるスタッフの皆様、
羽田空港の関係者の皆様、
一年間、本当にありがとうございました。

被災地の写真も展示してくださり、
国際フォトジャーナリストの河田雅史さんにも
感謝を申し上げます。

そして!!!!
4月から、今度はシリーズ12として再登場です。

今年はユネスコ憲章採択70周年です。
「戦争は人の心の中で生まれるものだから
人の心の中に平和の砦を築かなければならない」という
ユネスコ憲章の前文のように、

羽田から、ユネスコの精神を伝えるコンサートを実施してまいります。

4月からも、皆様、どうぞよろしくおねがいいたします!

感謝を込めまして。。。。!