2015年1月15日木曜日

シリーズ10の9回目!

1月の羽田シリーズ10「シルクロードNight」
にお越しくださった皆様本当にありがとうございました。

今回は新春にふさわしく
信子様のお琴の音色を中心にプログラム構成をいたしましたー!

お着物姿での名演は、ルーマニアの首都:ブカレストで演奏戴いた
世界遺産トーチラコンサート・ジョルジュエネスク音楽祭でのことを
思い出しました。。。。!

あのときは、第一部、二部構成で
現地の国立ルーマニア交響楽団のメンバーたちとの共演でした。
ゲストプレーヤーとして、日本から信子さん、シャオロンさんにも
ご参加いただいたのでしたね。

あのときは、一部、二部構成で
一部のあと、15分休憩が入るので、
ステージで奏者一同がご挨拶をさせていただいたのでした。

先に私がステージからハケる段取りで、
そのまま楽屋に行って、第二部の準備をしようと思ったとき

楽屋にステージマネジャーさんが飛んで来た!

「ど、どーしました?!」と聞くと、
「拍手が鳴り止まないので、もう一度、
ステージに上がってください!」

私がハケてから5分は経っているはず。。。。!

えー!!と、慌ててステージに戻ったら、
信子さんやシャオロンさん、オケの皆さんが
ずっとステージにいてくださって(申し訳ないーー!)
「ミサさん、早く早く!!!」って!
笑。

ここまで観客の皆様が熱狂くださったのも
素晴らしい演奏あってのこと。
私が描いた世界観(作曲作品)を奏者の皆様が
共感してくださり、更に、その思いを
ご自身なりに咀嚼し、演奏にして観客に伝えてくださる。

インストゥルメンタルの奥深さ。
歌詞がない分、その世界観は演奏や音色での表現となるのです。

私自身も自分の演奏や指揮で、一緒に演奏をしていますが
同じステージに立ち、本当にいつも、
私自身が奏者様の演奏に感動してしまいます。

人間には喚起する力があります。
その喚起力を、さらにさらに深めてくださるのが奏者様の演奏です。

あの日のことが鮮やかに蘇る、奏者さまの名演でございました。

チュネさまの二胡にも涙が出る思いでした。

高桑さん、いつもいつも本当に素晴らしくて
感謝です!

順様、「国境」は、もう最高です!!!

ふなさま、いつも曲の雰囲気を感じ取ってくださる演奏に
感銘です!



世界遺産トーチランコンサートは
ユネスコ・パリ本部とパートナーシップ締結をしています。

毎回、ユネスコ世界遺産保護やユネスコらしいテーマに合わせて
城之内作品の中から楽曲をセレクトしています。

ユネスコの取り組みをお伝えするためのコンサートですから
「戦争は人の心が起こすものだから人の心に平和の砦を築かなければならない」という
ユネスコ憲章の前文を体現する「心の平和」を喚起するような楽曲や

世界遺産保護など、これらの趣旨から外れる事なく
かつ、日本初:世界の空と繋がるような、シクルロードを旅するような
はたまたユーラシア大陸にまで思いを馳せられるような

そんな1時間の音絵巻をお届けしています。

世界遺産トーチランコンサートオーケストラの皆様の演奏が
私の、音楽に託した思いを鮮やかに体現してくださるのです。

作曲家冥利に尽きる瞬間でもあります。

ここに、昨年からご参加されているTIAT合唱団さまの歌声が華を添えてくださいます。

今回のソロは、国府田さんがPeace of mind。
伸びやかできれいな声!素晴らしかったですね!

そして、LUX〜救いのソロは間中さん、なんと男性なのでございました!
グレゴリア聖歌のごとく、、、そのソリストのごとく、
厳かで柔らかい歌声、見事でございます!

また合唱団の皆様の輝かしい歌声に
本当に感謝しています。

今回は終演後、軽い打ち上げがありました。

2月のシリーズ10はお休みを戴き、
3月が本年度最後のシリーズ10となるのですが
3月は羽田小学校の皆様が合唱で登場くださるので
実施的には、この1月のコンサートが、TIAT合唱団にとって一区切りだったのです。

この打ち上げで、野菜のお料理のマジシャン:福本さんが、
大豆で作ったタンドリー大豆をご持参いただき、
皆様で戴きました!

奏者さんにもお裾分けしたのですが
大大大絶賛ーーーー!!!!

大豆とは思えず普通にタンドリーチキン(しかも本格的!)を
戴いていると思っていた奏者様も!

私も戴き、びっくり!!!

名アレンジャーの技に感銘を受けるかのごとく、
福本さんのお料理に脱帽でございました!

合唱団さまの笑顔とともに、
またひとつ、かけがえのない時間を戴きました。

ありがとうございます!!!

(福本さんと!見事なタンドリー大豆でした!)








2015年1月4日日曜日

新年

寒中お見舞い申し上げます。

いつもブログを見に来てくださり
本当にありがとうございます。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年が皆様にとり素晴らしい一年でありますよう
祈念いたします。

1月9日は、世界遺産トーチランコンサートの
羽田シリーズ10の9回目も開催されます。

ユネスコ・パリ本部と世界遺産トーチランコンサートとの
パートナーシップ事業として行なわれている羽田空港シリーズ10。

ユネスコの試みや、世界遺産保護、
そしてユネスコ憲章「戦争は人の心が起こすものだから
人の心に平和の砦を築かなければならない」という前文を体現するコンサートとして
羽田空港国際線での実施をさせていただいております。

ユネスコの取り組みをご来場者さまにお伝えするコンサートは、
私がユネスコ平和芸術家になる前から各国で実施されてきたコンサートです。

新しい年に、初心にかえって改めて思うのは、
様々な場面でこのコンサートを行なう事が出来ていることへの感謝です。

本コンサートの趣旨を心からご理解くださり
私の楽曲を演奏くださる国内外の奏者の皆様や
合唱でご参加くださる皆様、出演者の皆様の素晴らしいパフォーマンス。

献身的に関わってくださるスタッフの皆様。

そしてなにより、このコンサートを聞いてくださる皆様に
改めて感謝申し上げます。

これからも、第8代ユネスコ事務局長の松浦晃一郎様と共に、
本コンサートを様々な場面で続けてまいります。

とある冊子にて「世界遺産トーチランコンサート」について
書かせていただきました。

新しい年に、初心にかえるべく、
ここに、その文章の一部を掲載させていただきます。

本年もどうぞよろしくお願い致します!
     _________________________
        ユネスコ・パリ本部パートナーシップ事業
        『世界遺産トーチランコンサート』に寄せて

このコンサートは、各国の優秀な奏者の演奏や美しい合唱団の歌声のおかげで、これまでも様々な国や地域での公演が実現しました。私が自作曲にて指揮とピアノを担当することが出来るのも、素晴らしい共演者が支えてくださっているからです。

共演者の皆様は私にとって大切な宝物であり、心の底から尊敬し、感謝をしています。

2000年、自作曲が全米でチャートインしたのがきっかけで、ロサンジェルスのコンベンションセンターでの公演を皮切りに、先日のモロッコでの公演まで五大陸で開催をしていますが、かれこれ14年余り。
よくここまで続いたなぁとしみじみ実感しますが、世界遺産トーチランコンサートは私のライフワークであり大切な友でもあります。

どの公演も感慨深いものがあるのですが、特に日本・カナダ修交75周年記念公演(2004年:首都トロントにあるロイ・トムソンホール)が行なわれたときのことは、いつまでも心に残っています。

私の楽曲を自らの指揮とピアノとともに、日本の奏者、アメリカ在住の中国民族楽器奏者、そしてトロントシンフォニーの奏者達が演奏をつとめる、という多民族的なる内容だったのですが、終演後にカナダ国籍の14歳の少女が感想を伝えたいということで、
訪ねてきてくださいました。

「このような公演は永久に続けてほしい。ミサの音楽と奏者の演奏は文化や宗教、言語を超えて、世界中の人の心を平和な気持ちで満たしてくれる。今日、私が感じたことを世界中の人と分ち合いたい。聖火(トーチ)リレーのように、様々な国や地域で、ミサの音楽を、その国の奏者と共に奏で続けてほしい。ミサの作った曲はトーチそのもの。」というお言葉を戴きました。

今日の公演を、奏者の皆様の演奏を、このように感じてくださったのかと、
その感性の素晴らしさに襟を正す思いでした。

彼女の言葉のおかげもあり、また、各国のオーケストラ奏者・その国の民族楽器奏者との共演という趣旨、そして私自身の「存在に対しての畏敬の念をこめた楽曲」という側面からも、改めてスタッフの皆様と協議して、
コンサートタイトルを『世界遺産トーチランコサート』とし、
新たなるスタートを切ったのが、まさに、この公演の直後でした。

その二年後、海外での実績を評価戴き、私はユネスコ平和芸術家に任命され、更にはユネスコ・パリ本部として世界遺産トーチランコンサートとパートナーシップ事業締結をしたいという有難いお申し出がありました。

これまでやってきたことをそのまま続けてほしいというユネスコ本部からのお言葉も、私に大きな励みを与えてくださいました。

全ては、このコンサートで素晴らしいパフォーマンスを魅せてくださる出演者、
スタッフ、観客の皆様、ユネスコ・パリ本部の皆様、
そして第8代ユネスコ事務局長:松浦晃一郎様のおかげです。

「世界遺産」とは、「国境と世代を越えた人類共通の宝物」とユネスコで定義されています。今を生きる私たちは、これらを保護し未来へ受け渡す役目を授かっているのだと。

一方で「自国の文化と歴史を愛することは、他国の文化と歴史をも理解し尊重することに繋がっている」=「自身の心が平和であってこそ、他者をも尊重し慮れるのではないか」という解釈も出来ると私自身は思っています。

それは、ユネスコ憲章である「戦争は人の心が起こすものだから人の心に平和の砦を築かなければならない=心の平和」に相通ずることでもあるのだと。

世界遺産トーチランコンサートを通し、ユネスコの取り組みを奏者の皆様や様々な合唱団体の皆様、観客の皆様ともに分ち合える事は、私にとっても大きな喜びです。
  
今後も機会が許されるのであれば、ユネスコ憲章である「心の平和」を世界の人々に伝えていけることを心より願っています。