いつもブログを見に来てくださり
本当にありがとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今年が皆様にとり素晴らしい一年でありますよう
祈念いたします。
1月9日は、世界遺産トーチランコンサートの
羽田シリーズ10の9回目も開催されます。
ユネスコ・パリ本部と世界遺産トーチランコンサートとの
パートナーシップ事業として行なわれている羽田空港シリーズ10。
ユネスコの試みや、世界遺産保護、
そしてユネスコ憲章「戦争は人の心が起こすものだから
人の心に平和の砦を築かなければならない」という前文を体現するコンサートとして
羽田空港国際線での実施をさせていただいております。
ユネスコの取り組みをご来場者さまにお伝えするコンサートは、
私がユネスコ平和芸術家になる前から各国で実施されてきたコンサートです。
新しい年に、初心にかえって改めて思うのは、
様々な場面でこのコンサートを行なう事が出来ていることへの感謝です。
本コンサートの趣旨を心からご理解くださり
私の楽曲を演奏くださる国内外の奏者の皆様や
合唱でご参加くださる皆様、出演者の皆様の素晴らしいパフォーマンス。
献身的に関わってくださるスタッフの皆様。
そしてなにより、このコンサートを聞いてくださる皆様に
改めて感謝申し上げます。
本コンサートを様々な場面で続けてまいります。
とある冊子にて「世界遺産トーチランコンサート」について
書かせていただきました。
新しい年に、初心にかえるべく、
ここに、その文章の一部を掲載させていただきます。
本年もどうぞよろしくお願い致します!
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ユネスコ・パリ本部パートナーシップ事業
『世界遺産トーチランコンサート』に寄せて
このコンサートは、各国の優秀な奏者の演奏や美しい合唱団の歌声のおかげで、これまでも様々な国や地域での公演が実現しました。私が自作曲にて指揮とピアノを担当することが出来るのも、素晴らしい共演者が支えてくださっているからです。
共演者の皆様は私にとって大切な宝物であり、心の底から尊敬し、感謝をしています。
2000年、自作曲が全米でチャートインしたのがきっかけで、ロサンジェルスのコンベンションセンターでの公演を皮切りに、先日のモロッコでの公演まで五大陸で開催をしていますが、かれこれ14年余り。
よくここまで続いたなぁとしみじみ実感しますが、世界遺産トーチランコンサートは私のライフワークであり大切な友でもあります。
どの公演も感慨深いものがあるのですが、特に日本・カナダ修交75周年記念公演(2004年:首都トロントにあるロイ・トムソンホール)が行なわれたときのことは、いつまでも心に残っています。
私の楽曲を自らの指揮とピアノとともに、日本の奏者、アメリカ在住の中国民族楽器奏者、そしてトロントシンフォニーの奏者達が演奏をつとめる、という多民族的なる内容だったのですが、終演後にカナダ国籍の14歳の少女が感想を伝えたいということで、
訪ねてきてくださいました。
「このような公演は永久に続けてほしい。ミサの音楽と奏者の演奏は文化や宗教、言語を超えて、世界中の人の心を平和な気持ちで満たしてくれる。今日、私が感じたことを世界中の人と分ち合いたい。聖火(トーチ)リレーのように、様々な国や地域で、ミサの音楽を、その国の奏者と共に奏で続けてほしい。ミサの作った曲はトーチそのもの。」というお言葉を戴きました。
今日の公演を、奏者の皆様の演奏を、このように感じてくださったのかと、
その感性の素晴らしさに襟を正す思いでした。
彼女の言葉のおかげもあり、また、各国のオーケストラ奏者・その国の民族楽器奏者との共演という趣旨、そして私自身の「存在に対しての畏敬の念をこめた楽曲」という側面からも、改めてスタッフの皆様と協議して、
コンサートタイトルを『世界遺産トーチランコサート』とし、
新たなるスタートを切ったのが、まさに、この公演の直後でした。
その二年後、海外での実績を評価戴き、私はユネスコ平和芸術家に任命され、更にはユネスコ・パリ本部として世界遺産トーチランコンサートとパートナーシップ事業締結をしたいという有難いお申し出がありました。
これまでやってきたことをそのまま続けてほしいというユネスコ本部からのお言葉も、私に大きな励みを与えてくださいました。
全ては、このコンサートで素晴らしいパフォーマンスを魅せてくださる出演者、
スタッフ、観客の皆様、ユネスコ・パリ本部の皆様、
そして第8代ユネスコ事務局長:松浦晃一郎様のおかげです。
「世界遺産」とは、「国境と世代を越えた人類共通の宝物」とユネスコで定義されています。今を生きる私たちは、これらを保護し未来へ受け渡す役目を授かっているのだと。
一方で「自国の文化と歴史を愛することは、他国の文化と歴史をも理解し尊重することに繋がっている」=「自身の心が平和であってこそ、他者をも尊重し慮れるのではないか」という解釈も出来ると私自身は思っています。
それは、ユネスコ憲章である「戦争は人の心が起こすものだから人の心に平和の砦を築かなければならない=心の平和」に相通ずることでもあるのだと。
世界遺産トーチランコンサートを通し、ユネスコの取り組みを奏者の皆様や様々な合唱団体の皆様、観客の皆様ともに分ち合える事は、私にとっても大きな喜びです。
今後も機会が許されるのであれば、ユネスコ憲章である「心の平和」を世界の人々に伝えていけることを心より願っています。